2012年10月11日

政府による復興増税詐欺


日刊ゲンダイ 2012年10月10日 掲載

東日本大震災の復興予算が沖縄の国道整備や中央省庁の耐震改修などに使われていたことが発覚、大騒ぎになっている。

復興予算とは震災の復旧、復興のために組まれた特別会計(東日本復興特別会計)で、5年間で少なくとも19兆円を投じることになっている。うち、10.5兆円は復興増税(所得税や住民税)で賄うもので、国民も「被災者のためになるなら……」と認めたものだ。

ところが、そんな予算が被災地とはまったく関係ないところで、てんで関係ないものにジャブジャブ使われていたのである。

主なものは別表にまとめたが、見れば見るほど、腹が立ってくる。被災地以外の道路整備や官庁施設、公営住宅の耐震化に使われた「全国防災」名目の予算は4827億円。「多くの納税者の安全に耐震化は必要」とか言って、都内など12カ所の税務署も耐震化されたが、その一方で、被災地は置き去りなのだ。震災で本庁舎の建て替えが必要な自治体は13市町村に及ぶが、ひとつも着工していない。よくもまあ、財務省はテメーの税務署だけを先行させたものだ。

「武器弾薬にも巨額の復興予算が使われていますよ。武器車両等整備費に669億円、航空機整備費に99億円。防衛省は『津波で被災したから』というが、武器より、被災者の生活改善が先でしょう。他にも北海道と埼玉県の刑務所では小型油圧ショベルなんて買っていた。被災地に近いのでガレキ撤去作業のための職業訓練という名目です」(野党関係者)

そんなこんなのデタラメが5000事業もあるのである。

経済産業省が企業の国内での立地や設備投資を支援するために2950億円もの予算をブン捕った「国内立地推進事業」にも驚かされる。一見、被災地の産業復興、雇用改善に役立ちそうに見えるが、補助金対象510件のうち、被災3県の事業はたった30件しかなかった。残りはどこが受け取ったのかというと、トヨタやキヤノン、東芝などの大企業の名前が出てくるのだ。

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これじゃあ、単なる大企業支援だが、もっと驚くことがある。こうした復興予算の“転用”“流用”が明らかになった今、平野復興相が何と言ったか。

「個々の予算で見た場合、いかがなものかというものもないわけではない。きちんと精査し、来年度予算以降は被災地に特化した予算をつくる」

まったく他人事なのである。岡田副総理はこう言った。

「国民から理解が得られない部分があるなら手直しすることが大事だ。被災地にお金が十分、行き渡らないことになれば本末転倒で、見直しが必要だ」

震災から1年以上も経過するというのに、復興はほとんど進んでいない。復興増税なる10.5兆円も国民の知らぬ間に、復興とは全く関係ない所に使われていた。まるで「復興増税詐欺」である。

当然ながら民主党政権も意図的に関与していたのは明らかである。「知らなかった」とは言えない。国民の善意を踏みにじり、震災を上手に悪用し自分たちの好き勝手にお金を使いまくる。こんなことは決して許されることではない。

民主党政権はどのように「けじめ」をつけるのだろうか・・・もう言い訳はできない・・・



posted by 松田英貴 at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題
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