2012年01月03日

親の価値観が犯罪者を生む可能性


子どもは小さい頃から、親の価値観を強制されて育っています。「文句を言わないで勉強しろ」「お前のためだ」「それが一番いい方法だ」「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」という指示や命令です。これらのメッセージの多くは、子どもに「良い子」であることを期待する親の価値観から発せられています。従って、価値観の多くが、親から多大なる影響を受けていることがわかります。

長年、親やその環境より影響を受けた価値観が「習慣となって形成された心の動き=価値観」となり、現在の価値観となったのです。

※ 日常で個人の特質を言い表したい時に使用する単語が「性格=価値観」である。

例えば、何か家族に影響を与えようとする出来事が起きた場合、「何か怖いな〜」「なんか嫌だな〜」という拒絶的な反応をする家族に育った子どもと、「これは何だろう」「初めての経験で面白そうだ」という反応を示す家庭に育った子どもでは、その後、その子どもに何か影響を与えようとする出来事に接した時の反応が違う性格に育ってきます。

前者の子どもは、不安や緊張を覚えるように習慣化され、初めて接する人やモノ、場所にに対して警戒して引っ込み思案になる癖がつき、そうした状況に消極的な性格が作られます。後者の子どもは、反対に、物事に対して肯定的なイメージで捉える環境にいるため、その子ども自身も新しいものへの不安や緊張を感じない癖がつきます。

それが、長じると新たな出来事に出会った時にそれを前向きに捉えるようになり、自分から積極的に踏み込んでいける性格になります。そして、成長すると、前者は、「消極的」「おとなしい」「暗い」という印象を周囲に与え、後者は、「積極的」「誰とでも打ち解ける」「明るい」などの印象を与えるようになります。当然ながら、生まれもった(遺伝)ものもありますが、後から作られる部分も非常に大きいのです。

安全に関する価値観を例にすると、多くの保護者は、「公園では遊んだらダメよ」「危ないから防犯ベルを持っていなさい」「知らない人と話したらダメよ」という一方的な禁止命令を子どもに言っています。

安全を意識させたい子持ちも理解できますが、一方的な命令は、子どもの想像力や考える能力を養うことはなく、直感や個性を破壊し、独特の価値観を植えつけ、何が本当に危険で危険でないかも判断できない子どもに育ちます。

以前、統合失調症の患者を移送する業務をしていて感じたのですが、私が担当した患者の親の大半は学校や教育関係の家庭で育った人が多く、厳格な両親のもとで育っていました。そのような親は、子どもに将来を期待することから、独特な親の価値観を発します。すると、一方的な指示や命令は子どもを親に従順にさせることにより、繊細で臆病な性格へと変えてしまいます。

そのことが、人間を形成する機能の一つである、思考機能(物事を論理的にとらえて理解する働きであり、物事を客観的視点で捉え分析したり意味を知ろうとする。)が強く抑えこまれます。すると、思考機能の劣等機能である感情機能が突出して強くなり、その時の感情を使って物事を捉えるようになります。

感情機能は、その時に生じる感情、気持ちを最優先させ、その出来事に接してどう心が動いたか、どう感じたかが感情機能が物事を把握する重要なファクターとなります。

そのため、物事の判断を感情的なスケールで行うため、理論性にかけます。それが、時には、暴力となり、親を困らせることに繋がります。当然、人間である以上、思考や感情以外の機能である、感覚や直感という機能もありますから、感覚機能の特質でもある「こだわり」や直感の特質である神秘体験や精神世界への関心が極端に高まり異常性を感じる場合もあります。

患者の中にも、神秘体験や精神世界への関心が高い人もいました。私もそれらに関しては嫌いではないので、興味深く聞き入ったこともあり、とても的を得たことも言っていました。しかし、興味が全く無い人から見れば、それらの発言は異常としか映らないのでしょう。

ちなみに病院は、患者を金の成る木としか考えてはいないので、注射を打ち、薬を投与し、入院させることしか考えていません。しかし、前頭前皮質や扁桃帯との連携や大脳辺縁系が発達していない場合や、各種神経伝達物質の異常もあるとは思いますが、全てが薬で治るとは絶対に思いません。

しかし、はっきり言えることは、思考、感情、感覚、直感などの人間を形成してる機能(個性)を親の独特な価値観で破壊されていることも一つの原因と考えることも必要だと思われます。

勝手な親の価値観により人間性が破壊された人も確実に存在します。それが、精神病患者と判定されたり、時には、反抗や非行、暴力という歪んだ形で表現する人間や、時には犯罪者へと変えることもあるということも知っておかなくてはなりません。


posted by 松田英貴 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学
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