2010年10月07日

戦うことをやめた男達


近年、草食系男子が持てはやされていた時期がありましたが、私個人としてはあまり良い事とは捉えておりません。なぜなら、草食系男子=戦う事をやめた男と捉えています。

現代社会はストレス社会と呼ばれていますが、ストレスは、本来さまざまな要因から生じる心身の「抵抗」です。誰にでも起こりえるごく自然な反応でもあります。問題となるのはその加減であり、心理的要因、社会的要因、物理的要因などがストレスとしてあげられます。こうした要因に触れると人間は誰であれ何らかの反応を示し自己防衛モードに入ります。その一つの自己防衛モードが「逃避攻撃本能」と呼ばれるストレス反応です。

これは、苦痛や死に直結する恐怖を感じた時に、逃げるか戦うかを見極める反応で「逃避攻撃本能」と呼ばれ、本来生きていくためには必要不可欠な能力です。この反応は置かれた状況の緊迫度が高ければ高いほど強く起こります。この反応が私達の体を変化させる目的はただ一つ、生命が危険に曝された時に自ら生き延びるために、通常の状態では発生しないパワーと集中力を生じさせます。

現代の文明社会においてはそういう危険もなく、そのため私達は、自然に発生するこの反応を理性的に押さえ込むことを習慣づけられてきました。文明社会においては些細なことで反応してその度にいちいち怒りを爆発させていたのでは世の中は機能しません。そのため、私達は一人一人が「社会」という枠組みによって「逃避攻撃本能」の持つパワーを押さえ込むように習慣づけられています。

しかし、その安心感と現代社会に適応させなければならない習慣が「逃避攻撃本能」を著しく低下させ、生死に直結する恐怖ではなくても、現代社会においては自分の周りに起こる全ての問題をストレスとして捉え苦痛に感じるようになった。しかし、現代人の低下した能力では「戦う」「逃げる」という選択肢までも捨て「服従」という最も安全な選択をしたのです。これは、現代に生きる人間がストレスに対抗するために新たに開花された能力なのかもしれません。

そうなると、いかなる問題に対しても決して向かい合い解決をしようとしません。しかし、たとえ「服従」していたとしても、新たなるストレスが生まれ、再び「戦う」「逃げる」の選択を余儀なくされるのです。従って、いつかどこかでいずれかの選択をしなければいけないのです。
posted by 松田英貴 at 14:26| Comment(1) | Diary
この記事へのコメント
最近巷を騒がせているブラック企業に対する反応(批判等)もこの”逃避攻撃本能”の一種なのだろうか?
Posted by kanaji06 at 2015年01月29日 03:46
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